【柔道整復師】足関節捻挫とリハビリテーション【怪我について語る】

こんにちは、柔道整復師のサンチェスです。
整形外科・スポーツ現場にて怪我の応急処置や運動療法の提供をしています。

スポーツ現場でもよく発生する足関節捻挫ですが、外側靱帯損傷、内側靭帯損傷、リスフラン関節捻挫などなどの総称として使われ患者さんそれぞれの顔があるそんな怪我ですね。
足関節捻挫について私が気にしていることを伝えていければと思い記事を書いています。
細かい各論や基本的なリハビリテーションについては情報は十分に溢れかえっていますので割愛させていただきます。

特に足関節については、筋力の改善<可動域の改善が大切になることも多いと感じています。
足関節自体は機械として捉えると一生涯地球何周分・何万キロもあるいても壊れない優秀な部品でできているわけです。
機械としての働きが損なわれるような可動域制限を見過ごさず対応していくことを優先することが大切かと思います。

足関節捻挫について

内反捻挫や外反捻挫があり、さらにその際に損傷される靱帯や筋・腱など多様な組織が関わっています。

器械体操などの空中に技を出しうまく着地をする必要のある競技では、着地の衝撃の強さや姿勢によって外反捻挫も多く発生するなど、外反捻挫が一般的には少ないと先入観をもっていると見逃しやすいので注意が必要です。
またこのような競技では、遠位前脛腓靱帯に圧痛を訴える症例も多いため一緒に確認をするべきです。

足関節捻挫では、急性期での初期対応では
・損傷部位(合併症含め)全体的に把握すること
・腫脹を管理すること
が何よりも大切だと思っています。

急性期以降は
・損傷部位周辺の収縮、滑走を確保する
・可動域制限の改善
が大切になってきます。
特に足関節捻挫後の可動域制限は疼痛による制限が大きな要因になりますが、
損傷組織の伸長刺激による疼痛であるかどうかは、丁寧に判断する必要があり足関節自然下垂位程度の底屈可動域は確保していきたいところです。

また、見つけたらリハビリ全期間を通して一緒に対処をしたいこととして
「扁平足」「後脛骨筋腱」「有痛性外脛骨」などの荷重時痛やアーチ障害に関わる部分です。
これらの要素は固定を取り日常生活をすごす中でただ歩いているだけでも痛い。などのADLの低下、スポーツパフォーマンスの低下を招きます。

足関節捻挫後の初期対応(急性期)

・損傷部位(合併症含め)全体的に把握すること
・腫脹を管理すること
を重要視していきます。

合併損傷の把握・事前に確認しておきたいこと
・舟状骨周囲の圧痛
・遠位前脛腓靱帯の圧痛
・足部内側の腫脹、足背の腫脹
などは触診で確認しておくべきでしょう。
後述しますが、可動域制限を速やかに、損傷部位へのストレスが加わらない範囲で拡大させていくさいに、操作したい方向への悪影響が大きいのが舟状骨や遠位前脛腓靱帯などのトラブルです。

持論にはなりますが、舟状骨下部の脂肪組織に張りがなく脂肪が垂れ下がるような見た目をしている人は扁平足や後脛骨筋機能不全が慢性化している方が多く捻挫を契機にした足部障害の高リスク群になると思っています。
荷重をさけ疼痛のない形で足部アーチ機能を予想し、今後の慢性的な疼痛予防するのに有用です。

腫脹の管理について
私の勤め先では弾性包帯と硬性材料を用いた固定をすることも多く、弾性包帯を流用する形で腫脹軽減・残留を防ぐためのセルフケア指導をメインにしていきます。
足背や内果外果周囲、踵骨内側、アキレス腱内外などの腫脹が残存しないように
現段階での腫脹が見られる場所、予想される場所へは弾性包帯による圧迫が加わりやすいように微調整することが多いです。
患者さんの固定の巻き直しなどの負担が増えますが、1日の用事が終わり就寝する1〜2時間前に一度固定を外し、素肌の上から弾性包帯を巻いた上でカフパンピングや足趾の屈伸を繰り返してもらい置いておく時間を作っていただきます。 医師の指示に従い就寝時は固定したまま寝るなどに巻き直す形です。


状況に応じて靴下やハンカチなどを「鼻こより」のように細ながく絞り腫脹のある内果外果にそわせて上から弾性包帯で巻くなどの工夫をしています。

急性期以降での対応

・損傷部位周辺の収縮、滑走を確保する
・可動域制限の改善
を重要視していきます。

底背屈など可動域の確認をして、細かく状況の整理を行っていきますが
この時期こそ周囲のリラクゼーションのみにとどめず可動域制限を行なっていくべき時期かと思っています。(受傷後3日〜7日)
特に硬性材料→サポーターなど程度は軽くなれど「固定はしている」期間が続くわけで、
周辺組織の拘縮は進んでいってしまいます。

最低限の可動域・安楽な姿勢の確保

固定をしながら治療する方針では足関節底背屈中間位に固定する時間がながく、
底屈での受傷や「底屈を禁止」と伝えられていることで痛みがなくても軽度底屈位(自然下垂位)すらもとっていない、取れていない人も多いです。
損傷部位が靭帯である場合、大雑把な言い方ですが靭帯に伸長刺激が発生する角度になるかならないか。のみが注意が必要でその域までいかなければ疼痛のない範囲で可動域訓練を行うべきです。

全員に実施し、患者さん本人にもやってもらうべきこととして皮膚滑走の改善・維持です。
軽度な底屈位でも疼痛を感じる場合は、腫脹・固定による皮膚ー伸筋群との滑走不全など損傷による二次的な制限が多いです。
背側の足関節やや近位から足趾までの皮膚を軽く触れ、薄くて軽い布を撫でてずらすように、皮膚を上下・内外に滑走をさせることで皮膚周辺の滑走が改善され底屈可動域が拡大する患者さんがとても多いです。=靴下を履いている範囲内の皮膚を動かしていくイメージです。

これらの滑走不全による痛みは、「靭帯が伸びて痛い感じ」と似たような痛みであり
「まだこんなに動かせないほど悪いんじゃないか」と悲観的になったり、痛みへの不安感を持たせる元になりますので、可動域制限を実際にセラピストが取ってみせ最低限の可動域を確保していくことが大切です。

実際に手技の後以下のように声掛けしています
『腫れや浮腫は、体の中で液体のりみたいになっていて放置すると近くの筋肉と皮膚とかが、べたべたになって動かしづらくなってしまうことがある』
『皮膚がぺりぺり動く時の痛みと、靭帯が痛む感覚が似ていて不安になりやすいけど今みたいにケアをすれば痛くなくなるからやってみて』
『なるべく腫れがあるうちは、皮膚だけでも撫でて動かしてあげて』

損傷部位周囲の収縮・滑走の確保

足関節捻挫後の不定愁訴として多いのは、荷重時痛や仕事後などの運動後の腫脹です。
足部アーチ機能の改善・維持を行なっていくために、底屈可動域確保のためにも大切な足部内在筋の収縮筋力を作っておくべきです。
タオルギャザーなどの運動を伝えることが多いですが、伸筋群の緊張や滑走不全の影響でクロートゥ(MP伸展位・IP屈曲位)になっていることも多くタオルギャザーでの自動運動のみでは足部内在筋の活性化が難しいことが多いです。

この場合、患者さんがセルフケアとして熱心に取り組んでもアーチへの剛性確保が十分に行えずいざ荷重を許可し、日常生活やスポーツに復帰する際に負担へ耐えきれず炎症の再燃や強い浮腫を作ってしまう場合があります。
リラクゼーションや収縮訓練の方法は各自持っているものがあるかと思います。
徒手的にMPの屈曲を誘導し、足底を触れながら力を入れる部分を意識させながら自動介助運動にて内在筋の促通をすることが重要であると考えています。

患部の状態や疼痛が軽減してからの事

医師の指示や治療方針に従い疼痛のない範囲での足関節運動や可動域拡大に向けた訓練をしていきます。
損傷部位を把握し、損傷部位へ剪断力が加わらないように配慮した形で積極的に対応していきたいものです。
特に腫脹による背屈制限や、反張膝による継続的な腓腹筋の緊張による可動域制限など
「怪我の影響による制限」と「前からある制限」をわけて考えて対処をできるように評価する流れを身につけていけるとよいかとおもいます。
「前からある制限」については捻挫をきっかけにして、有痛性に移行する場合もあります。
他の部位に比べて、歩行障害などの長引く不調につながりやすい「前からある制限」が多く、外反母趾や扁平足、回内足、反張膝などのよくあるアライメントは元からあったからいいか。とはなかなか置いておけないと思います。

最後に

文字ばっかりになって申し訳ありません。
動画・画像準備出来次第追加していく予定です。


捻挫全般で広く必要になる手技要素として
①皮膚のモビライゼーション
②徒手的に介助しながらの筋収縮訓練を通した足部機能促通を紹介できればと思い構成しました。
足関節・足部機能は、何もしなくても何とかなる人と、気をつけて取り組まないと一向によくならない人の極端の別れ方をする印象です。
重要な対策例として、上記の①②はほぼ全ての足関節捻挫症例に必須になると思っていますので積極的に実践して役立ててください。

Noteにて具体的な手技等を動画つきで発信していきたいと思っていますので公開されたらぜひみてみてください。

また、スポーツにより過ぎる内容になるため別記事にしますが
テーピングなどの固定、スポーツ(チア)についての注意点、チアリーディングでのポイント、スポーツ復帰に向けた運動療法などを投稿していこうと思います。(同サイト内、Noteともに)

コメント

タイトルとURLをコピーしました